新しい帽子にアイロンプレスされた海軍の艦上勤務服。
左の腰に下げたサーベルのガチャつき。
なりたての海軍曹長は高揚していた。フリードリヒスオルト近郊のプリースで、彼は250名の海軍歩兵を前に立っている。乗っていた艦を失い、陸へ回された男の、新しい持ち場だった。
その数日後、彼はフランドルにいた。
ベルギー軍が水門を開き、海水が内陸へ流れ込んだ低地帯。砂丘と泥濘のあいだで、攻防は一歩も動かなくなっていた。塹壕での最初の朝、彼は頭を上げて敵陣を見ようとする。隣の下士官が鋭く制した。次の瞬間、土嚢に銃弾が突き刺さり、砂と土が顔に飛んだ。
海の上では通用した経験が、塹壕では一つも役に立たない。
そして、覚える暇もなく夜が来る。